周辺に芳香が漂うクロツグ雄花
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周辺に芳香が漂うクロツグ雄花
概要
4月初旬、
道路沿いで芳香ガ漂っていて雄花の開花に気づきました。
低木性のヤシ科植物のクロツグ(ヤシ科・外来種)です。
雄花が開花すると、
周辺にかなり芳香が漂うので、すぐ分かります。
クロツグは雌雄同株なのですが、花序により、雄花と雌花に分かれています。
雄花だけ強い芳香を発します。
父島では集落エリアで、あちこちに植栽株があります。
さらに山中でも、各所に野生化した個体が見られます。
野生化している場所が私有地や軍事施設がらみなので、
これは戦前に植栽されたものと考えられます。
和名
クロツグは「桄榔あるいは桄榔子」と書くようです。
なぜ「黒桄」にならないの不思議です。
クロは幹を覆う繊維が黒いことで、
ツグがシュロの意味で、広くヤシ科植物をさすような意味でしょう。
クロツグの様子
ほとんど幹(茎)らしいものはなく、
株立ちのように地上部から葉柄がのびているように見えます。
樹高は3-4m程度。
花期が近づくと、雄花序・雌花序、それぞれのびてきます。
雄花序 多数の雄花、開花前は楕円近いカプセルのような形。
雄花は楕円のオレンジ色の花弁3。
おしべが多数。
雌花序 多数の雌花、直径1cm以下くらいの球形です。
橙色で3つに裂けているのが花冠(花弁)の部分で
その内側は果実になる部分ですね。
果実は雌花序だけにつきます。
果実は黄色からのち熟れてきて赤くなります。
直径2cmほどの球形で、おいしそうですが、食用にはなりません。
かじると、ぴりぴりする成分があります。
見るには?
集落エリアではあちこちに生えています。
また山中にもところどころ野生化しています。
芳香が漂う花期には各種ツアーで紹介したりします。
それ以外の時期はあまり紹介していません。
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