火山列島分布のイトウトウキイチゴ
目次
概要
北硫黄島・南硫黄島の火山列島のみに分布する、
イオウトウキイチゴ(バラ科・固有種)。
僕はかつて一度だけ北硫黄島に訪れています。
2009年、調査の助手で訪れました。
若くない僕が、
次に北硫黄島に訪れる機会はもうないでしょう。
この上陸はいい機会でした。
その時に本種を見ています。
北硫黄島は、
標高400-500m以上の雲霧帯になると、
下界と植生が変わってきて面白いです。
イオウトウキイチゴもそういうところにあり、
標高400mくらいのところから生えていました。
500mくらいの尾根筋で、
花がついていたのを1株だけ見つけました。
小笠原群島には
チチジマイチゴが自生しています。
チチジマイチゴの花と比べて、
イオウトウキイチゴの花はやや小さかったです。
小笠原全体で自生するイチゴの仲間は
この2種です。
現在、
ハチジョウクサイチゴは外来種とされています。
和名
イオウトウキイチゴは「硫黄島木苺」です。
火山列島に生える(イオウトウ)
低木のイチゴ(キイチゴ)ですね。
火山列島の分布は北硫黄、南硫黄です。
中硫黄(硫黄島)には分布はないようです。
(要調査)
現地の様子
花は白花、5弁
チオジマイチゴの花より小ぶり
おしベ・めしべ多数です。
おしべは長くのび、先に葯がついています。
めしべは中央部にまとまって白い糸状です。
めしべの内側には花托があり、
イチゴの赤くなる部分です。
葉は浅く3裂、縁は鋸歯があります
見るには?
そもそも、
火山列島は普通には行くくことができません。
特別な調査研究などでしか訪れることはできません。
小笠原群島でも、植栽地はありません。
ひょっとして、
内地の植物園などには展示があるかもしれません。
(要調査)
なお島を見るだけなら、年に1-2回、
おがさわら丸による硫黄島三島クルーズがあります
島の周囲をまわるので、
島をある程度の距離で見ることはできます。
前の記事へ
次の記事へ