小笠原マルベリー

「信長の原理  上・下」(垣根涼介)


 

概要

 

2018年発行(文庫本は2020年、上・下に分冊)、

「信長の原理   上・下」(垣根涼介)。

「信長の原理 上」 垣根 涼介[角川文庫] – KADOKAWA

 

信長とは

もちろん織田信長のこと。

信長の幼少期から本能寺の変までの生涯を描きます。

 

歴史小説は、史実に基づきながら、

個々の事象は著者の主観で彩られていきます。

司馬遼太郎本しかりです。

 

この本も、

かなり垣根氏の主観で彩られています。

 

本書は

織田信長が主人公です。

 

主に信長の視点での心情・行動が描かれます。

場面によっては、

明智光秀や羽柴秀吉などからの視点もあります。

 

本書は

「光秀の定理」に続く歴史ものです。

(つながりはありません)

 

「光秀の定理」(垣根涼介)

 

 

 

 

 

 

内容

 

信長は幼少のころ、

アリの動きをよく見ていました。

彼には

蟻の行動原理がいつも頭にあります。

よい、普通、悪いが2:6:2の原理です。

現代では

パレートの法則として知られています。

パレートの法則 – Wikipedia

 

戦の中でも、

その原理を部下にあてはめながら考えていました。

 

信長は、

他人の恩を感じる人物であるとともに、

一方で、裏切者は決して許しませんでした。

松永久秀だけは例外だったようですが、

最後は攻められ、自害します。

松永久秀 – Wikipedia

 

同盟者である徳川家康は

いつか攻め滅ぼそうということも考えていました。

 

働きぶりが落ちてきた見方の将にも

きびしいところがありました。

 

織田家の内輪もめ(信長派と長男・信忠派)を防ぐ手立ても

考えていました。

 

信長といえば、

クライマックスはやはり本能寺の変。

 

明智の心変わりを

垣根流に描いています。

明智の行動の真実はどうだったのでしょうね?

これは永遠に謎でしょう。

 

 

 

 

 

 

垣根氏と小笠原

 

 

垣根氏は

僕が実際にあったことのある数少ない作家です。

小笠原でガイドしました。

作家・垣根涼介さん来島中: マルベリー

 

 

この旅は取材旅行で、

のちに小笠原を題材とする作品となりました。

 

 

 

 

 

 

参考

 

「信長の棺」(加藤 廣)

 

 

 

「火の姫 茶々と信長」 (秋山香乃)

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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