小笠原マルベリー

雄性両全性異株ムニンハナガサノキ


 

 

概要

 

常緑つる性低木、

ムニンハナガサノキ(アカネ科・固有種)。

 

林内や夜明道路沿いでは

オオシラタマカズラやオキナワテイカカズラの方が目につく。

 

夜明・湾岸道路一周での自生植物(45)オオシラタマカズラ

 

夜明・湾岸道路一周での自生植物(41)オキナワテイカカズラ

 

本種も個体数はそれなりにあると思うが、

父島ではこの花を見るのはわりと苦労する。

花のサイズもごく小さい。

花期は6月ごろ。

 

他の樹種にからみついていて、

下方に下がっていれば間近で見られることがある。

 

花は小さくて目立たないのだが、

果実は特徴のある形で、やや目立つ。

果期は涼しい時期。

 

<果実の形>

 

ムニンハナガサノキは父島列島に分布する。

母島列島には

ハハジマハナガサノキが分布する。

 

なお上記2種は、

ハナガサノキと同種とする見解もあるようだ。

 

 

 

 

 

 

雄性両全性異株について

 

花のタイプは少し変わっている。

雄性両全性異株である。

植物の雌雄性: タイプ分け (fukuoka-edu.ac.jp)

 

雄性両全性異株は

株ごとに雄株と両性株に分かれている。

(比率は不明)

これは

被子植物の中では珍しい特徴だそうだ。

ESJ66 自由集会 W01-3

ESJ54 一般講演 P3-185

22570096 研究成果報告書 (nii.ac.jp)

22255003 研究成果報告書 (nii.ac.jp)

 

本種のの場合、

両性株はおしべ、めしべともあるが、

雄株は、めしべが完全退化している。

 

ちなみに、

近縁種・ハナガサノキは雌雄異株のようだ。

 

 

 

 

 

和名

 

ムニンハナガサノキは

「無人花笠(花傘)の木」と書く。

 

小笠原(無人・ムニン)の

花序の形が花傘に似た木という意味。

花笠 – Wikipedia

 

 

 

 

実際の様子

 

 

  

つるでのびて生えている様子

 

 

花期が来ると枝先に花序がつく

 

花冠は白4裂、おしべ4,めしべ1

(雄株はめしべが退化)

 

 

両性株花

 

同上拡大

 

めしべの柱頭(2裂)が目立つ

おしべは目立たないがある

 

 

雄株花

 

雄株花拡大

 

雄株花拡大

 

おしべ4が目立つ

めしべは退化

 

 

葉のつきかたは対生

葉は丸みをおび、葉先はやや尖り気味

表面には細かい葉脈が見える

 

 
両性株の花はのち果実がつく

 

果実は直径1㎝程の球形の集合果

赤味を帯びる

 

 

 

 

 

見るには

 

父島は山地の方で時々目にする。

 

東平や巽道路終点付近は見つけやすい。

 

東平&初寝山(森歩き)

 

どちらも指定ルートなので、

観光の方はガイドツアーで。

ツアーでは森歩きで訪れる。

 

森歩き

 

あまり目立たない植物なので、

それほど紹介はしていない。

興味のある方はリクエストを。

 

 

メールでのお問い合わせはこちら

メールでのお問い合わせ

マルベリーでは、山歩き(千尋岩)、森歩き、戦跡ツアー、スター&ナイトツアー、サンセット・ナイト、歴史ツアーなどを開催しております。

    は必須項目です。必ずご記入ください。

    お名前

    ふりがな

    メールアドレス

    ご住所


    お電話番号

    お問合せ内容

    個人情報の取り扱い

    個人情報保護方針に同意し、送信する

    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

    この著者の記事一覧

    雄性両全性異株ムニンハナガサノキ


     

     

    概要

     

    常緑つる性低木、

    ムニンハナガサノキ(アカネ科・固有種)。

     

    林内や夜明道路沿いでは

    オオシラタマカズラやオキナワテイカカズラの方が目につく。

     

    夜明・湾岸道路一周での自生植物(45)オオシラタマカズラ

     

    夜明・湾岸道路一周での自生植物(41)オキナワテイカカズラ

     

    本種も個体数はそれなりにあると思うが、

    父島ではこの花を見るのはわりと苦労する。

    花のサイズもごく小さい。

    花期は6月ごろ。

     

    他の樹種にからみついていて、

    下方に下がっていれば間近で見られることがある。

     

    花は小さくて目立たないのだが、

    果実は特徴のある形で、やや目立つ。

    果期は涼しい時期。

     

    <果実の形>

     

    ムニンハナガサノキは父島列島に分布する。

    母島列島には

    ハハジマハナガサノキが分布する。

     

    なお上記2種は、

    ハナガサノキと同種とする見解もあるようだ。

     

     

     

     

     

     

    雄性両全性異株について

     

    花のタイプは少し変わっている。

    雄性両全性異株である。

    植物の雌雄性: タイプ分け (fukuoka-edu.ac.jp)

     

    雄性両全性異株は

    株ごとに雄株と両性株に分かれている。

    (比率は不明)

    これは

    被子植物の中では珍しい特徴だそうだ。

    ESJ66 自由集会 W01-3

    ESJ54 一般講演 P3-185

    22570096 研究成果報告書 (nii.ac.jp)

    22255003 研究成果報告書 (nii.ac.jp)

     

    本種のの場合、

    両性株はおしべ、めしべともあるが、

    雄株は、めしべが完全退化している。

     

    ちなみに、

    近縁種・ハナガサノキは雌雄異株のようだ。

     

     

     

     

     

    和名

     

    ムニンハナガサノキは

    「無人花笠(花傘)の木」と書く。

     

    小笠原(無人・ムニン)の

    花序の形が花傘に似た木という意味。

    花笠 – Wikipedia

     

     

     

     

    実際の様子

     

     

      

    つるでのびて生えている様子

     

     

    花期が来ると枝先に花序がつく

     

    花冠は白4裂、おしべ4,めしべ1

    (雄株はめしべが退化)

     

     

    両性株花

     

    同上拡大

     

    めしべの柱頭(2裂)が目立つ

    おしべは目立たないがある

     

     

    雄株花

     

    雄株花拡大

     

    雄株花拡大

     

    おしべ4が目立つ

    めしべは退化

     

     

    葉のつきかたは対生

    葉は丸みをおび、葉先はやや尖り気味

    表面には細かい葉脈が見える

     

     
    両性株の花はのち果実がつく

     

    果実は直径1㎝程の球形の集合果

    赤味を帯びる

     

     

     

     

     

    見るには

     

    父島は山地の方で時々目にする。

     

    東平や巽道路終点付近は見つけやすい。

     

    東平&初寝山(森歩き)

     

    どちらも指定ルートなので、

    観光の方はガイドツアーで。

    ツアーでは森歩きで訪れる。

     

    森歩き

     

    あまり目立たない植物なので、

    それほど紹介はしていない。

    興味のある方はリクエストを。

     

     

    メールでのお問い合わせはこちら

    メールでのお問い合わせ

    マルベリーでは、山歩き(千尋岩)、森歩き、戦跡ツアー、スター&ナイトツアー、サンセット・ナイト、歴史ツアーなどを開催しております。

      は必須項目です。必ずご記入ください。

      お名前

      ふりがな

      メールアドレス

      ご住所


      お電話番号

      お問合せ内容

      個人情報の取り扱い

      個人情報保護方針に同意し、送信する

      この記事を書いた人

      吉井 信秋

      大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

      この著者の記事一覧

      コメントは受け付けていません。


      関連記事RELATED ARTICLE

      PAGE TOP
      %d人のブロガーが「いいね」をつけました。