まっ赤なおしべが目立つムニンフトモモの花
目次
概要
8月頃より、
ムニンフトモモ(フトモモ科・固有種)が花期を迎えます。
以前は、道路沿いで見られる植栽株がありましたが、
台風でやられてしまいました。
<開花の様子>
本種は高木性の樹木です。
山中の野生株ではかなり大きな個体もあります。
分布は父島がほとんどで、
兄島で2個体確認されていました。
最近、兄島の生育場所に行ったのですが、
見つけられませんでした。
枯死してしまったと思われます。(要再調査)
全個体数は
10年ほど前は350本ほどと言われていました。
最近はきちんと個体数の確認が行われていないと思いますが、
枯死する個体も見ているので、減っているようです。
なおフトモモは蒲桃で、太股(太腿)ではありません。
念のため。
小笠原ではフトモモ科自生種は3種あり、
本種、ヒメフトモモ(固有種)、アデクモドキ(広域分布種)です。
最近は、ヒメフトモモとアデクモドキは区別せず、
ヒメフトモモとする傾向があります。
フトモモ科植物で
果実が食用になるものは島でも栽培されています。
グァバ(バンジロウ、キミノバンジロウなど)、ピタンガなど。
和名
ムニンフトモモは「無人蒲桃」
小笠原に自生する蒲桃(フトモモ)の意味です。
和名のフトモモは
中国名「蒲桃」から来たようだ。
実際の様子
花は早落性の白い花弁5で、
おしべ多数、めしべ1です。
目立っているのはおしべです。
赤味のある花弁がまだある状態。
中心部に赤いめしべ1、
まわりを囲んでいるのは多数の赤いおしべ
葉は対生についています。
葉の裏の葉脈は
主脈以外はほとんど分からない程度です。
成木の幹
樹皮には縦筋の裂け目が多く入るので、
分かりやすい
見るには
中央山付近、初寝線、千尋岩ルートで見られます。
中央山は景観、森歩きなどで。
初寝線はまずツアーでは行きません。
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