かなり小ぶりな花をつけるシマタイミンタチバナ
目次
概要
1-3月頃、
花期を迎えるシマタイミンタチバナ(サクラソウ科・固有種)。
小笠原群島に広く分布しますが、
個体数はそれほど多くはありません。。
低木性の樹木なので、
土壌の浅いところや岩場などで自生します。
雌雄異株のため、
雄株・雌株で花のつくりが違っています。
小笠原群島でサクラソウ科自生種は4種です。
本種の他、
オオハマボッス、モクタチバナ、マルバタイミンタチバナです。
父島では4種とも自生しています。
和名
シマタイミンタチバナは「島大明橘」と書きます。
タイミンは中国(明)の意味で、
間違って中国原産のタチバナとされたところからようです。
また、タチバナはミカン科で、科も違います。
タチバナに似たというような意味かと思います。
そして、小笠原固有種なので、頭にシマがつきます。
花
花は前年までの葉腋跡から出て複数個が束生します。
葉の手前の枝に花がまとまってついているように見えます。
雌雄異株は花で見分けがつきます。
花冠は緑白色5裂、 おしべ5、めしべ1です。
雄株はおしべが目立ち、雌株はめしべが目立ちます。
雄株の花(雄花)
雄株の花は緑白色5裂、
おしべ5が目立ち、めしべは退化しています。
雌株の花(雌花)
めしべの柱頭が目立ちます。(おしべも見えます)
同上
雌花拡大
雌株の花は緑白色5裂、
退化したおしべ5、緑っぽいふくらんだ柱頭1です。 柱頭は長卵形。
葉・枝
葉は枝先に集中し、互生です。
形は、狭倒卵形(基部が細く、先が広い)、全縁です。
葉の表面はつやがあります。
葉柄や葉の基部は紫赤色を帯びています。
樹高
山頂付近に生えるものは1-2mの低木です。
見るには?ツアーでは?
東平、旭山、長崎などで見られますが
ルート沿いでの個体数はそれほど多くはなく、ご自分で見つけるのはやや難しいです。
森歩きのツアーでご紹介します。