ウチダシクロキは花期を迎えて(’22/10月下旬)
目次
概要
’22/10月下旬、とある場所で、
ウチダシクロキ(ハイノキ科・固有種)は
開花しています。
とある場所と書きましたが、
個体数はかなり少なく、それほど自生地はありません。
残念ですが、
観光では行けない場所ばかりです。
自生地はいずれも小低木林。
樹高せいぜい1-1.5m程度です。
土壌はかなり薄く、岩が露出しているところも、
周辺にはあります。
この場所は1本だけしか生えていません。
完全に孤立しています。
近くには同種がないと、
受粉もほとんどできない状態かと思います。
こういう場所は、種の保存のために、
苗を育てて、植栽するのもありかと考えます。
ウチダシクロキは分布も父島のみです。
かなり危機感のある種の1つです。
ウチダシクロキ | 自然環境・生物多様性 | 環境省 (env.go.jp)
現地の様子
小低木林にポツンと1本だけ生えています
すぐ近くは岩が露出
この個体の幹は根際で分岐し、
分岐したのちは横に広がっています
葉腋に数個の花をつけます
葉の隙間から出ているように見え、
窮屈そうです
ごく小ぶりな花
花冠は乳白色、5深裂(5弁ではありません)
花冠は乳白色、5深裂、
おしべは多数、5束生(五体雄蕊)、
おしべの長さにはばらつきがあります、
めしべは1(柱頭は3裂)
葉の巻き具合
表側 裏に巻き込むようにカール
裏側 縁がかなり急にカール
見るには?
自生地は、
観光ルートから離れて行くことはできません。
植栽株も身近な場所にはありません。
ということで、
ほぼ見ることができないと思ってください。
ちなみに近縁種のチチジマクロキは
東平のルート沿いにあるので、見ることができます。
森歩きで紹介します。
ただし
ルート沿いのチチジマクロキも枯れてきています。
いずれ見られなくなるかもしれません。
前の記事へ