小笠原マルベリー

蜘蛛の足のような花、スパイダーリリー(ササガ二ユリ)


 

概要

 

小笠原亜熱帯農業センターの植栽地に、

スパイーダーリリー(ヒガンバナ科・外来種)が

植えられている。

小笠原亜熱帯農業センター|東京都小笠原支庁 (tokyo.lg.jp)

 

英名にリリー(ユリ)とつくが

ユリ科ではなく、ヒガンバナ科である。

 

そこでは、’23/8月下旬、

白花をつけて開花していた。

 

一般的に、夏場が開花時期のようだ。

聟島でも、

9月初旬に上陸したとき、開花していた。

 

 

花の形から

和名や英名でも蜘蛛(クモ)とつく。

(和名の項参照)

 

小笠原では

聟島の南浜で野生化してるのが見られる。

この浜は戦前や返還後に人の利用があったので、

そのころに移入されたものと思われる。

硫黄島にもあるようだが、

野生化しているかは情報不足でわからない。

父島は植栽のみ。

 

 

なお、小笠原でのヒガンバナ科自生種は

タイワンハマオモトのみである。

 

夜明・湾岸道路一周での自生植物(番外)タイワンハマオモト

 

 

 

 

 

 

 

和名

 

ササガニユリは「笹蟹(細蟹)百合」と書く。

 

ササガニは蜘蛛(クモ)の古名。

 

ユリとついても、

ユリ科かではなく、ヒガンバナ科。

 

他に、

ヒメノカリス(学名)、スパイダーリリー(英名)

ともいわれる。

 

スパイダーリリーは

花の形が蜘蛛の足などを思わせるところから。

 

 

 

 

 

 

現地の様子

 

 

 

植栽の様子

 

蜘蛛の足のような花の形

葉は細長いがやや幅がある

葉の先はとがり気味

 

6角形の白い膜状の副花冠が目立つ

おしべの基部と副花冠は合着している

花被片6は副花冠の下側で白く細長い

おしべ6は副花冠から横に突き出る

めしべ1は花の中心から上にまっすぐのびる

 

花を横から見たところ

上は副花冠とそこから突き出るおしべ6

下は花被片6

 

花茎は先の方で枝分かれし、複数の花冠がつく

 

 

 

 

 

 

 

 

聟島の野生化状態

 

かなり以前だが、

2015年9月に上陸したときに開花を確認した。

 

 

視察で聟島・南浜に上陸

浜辺で群生している

 

現地視察で媒島に続き聟島へ: マルベリーの日記&小笠原情報箱 

 

 

開花の様子

 

 

群生の様子

 

22/6月頃の様子

まだ花茎がのびておらず、開花していない

 

聟島(むこじま)上陸記録(’22/6/9・視察会の下見)

 

 

 

見るには

 

開花期は夏場、8-9月ごろ。

 

聟島は野生個体群があるが、

観光で訪れる船はめったにない。

(観光利用可能な島)

 

父島では

亜熱帯農業センターで植栽が見られる。

他の人家まわりでもあるかもしれない。

野生化個体は見られないはず。

 

亜熱帯農業センターは各種ツアーで訪れることが可能。

リクエストいただきたい。

 

全ツアーメニュー

 

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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