小笠原マルベリー

兄島・ウグイス浜でボランティア作業(’23/11/11)


 

概要

 

’23/11/11、

NPOのボランティア作業で、兄島ウグイス浜へ。

作業内容はシマカコウソウ自生地周辺の除草。

 

花壇で咲いているシマカコウソウの花

 

前回この作業への参加は’21/1月なので、

もう3年ぶりに近いぐらいとなる。

 

兄島・ウグイス浜でボランティア作業(’21/1/11)

 

シマカコウソウは

前回よりさらに衰退していた。

もう大きな群落はなくなっている。

 

周辺の海岸植物・外来種草本の被圧が

大きく悪影響していると思う。

 

このまま手をこまねいていると、

この自生地は消滅する可能性もあると思う。

 

 

 

 

シマカコソウ

 

シマカコソウ(シソ科・固有種)は、

種の保存法に指定されている種である。

 

父島列島では、

わずかに数カ所の自生地があるのみ。

このウグイス浜は貴重なその1つ。

 

シマカコソウ | 自然環境・生物多様性 | 環境省 (env.go.jp)

シマカコソウ – Wikipedia

list_ESPA20210401.pdf (vill.ogasawara.tokyo.jp)

 

 

 

現地の様子

 

 

兄島ウグイス浜

 

うぐいす砂のきれいな浜辺

 

小笠原に来なくてはいけない理由、その22「浜辺でうぐいす砂が見られる」

 

急斜面にわずかに生えている個体

 

平らなところに生えている個体

 

まわりの草をある程度除去した後

 

 

 

 

 

 

保全について

 

これはあくまでも僕の私見である。

 

この自生地は

海岸植物、外来種草本などの被圧を受けている。

これを防ぐには、2つの方法が考えうる。

 

1つはマメに草刈りをすること。

できれば、半月に一度はやりたいところ。

(船が必要なので、経費がかなりかかる)

 

もう1つは

自生している個体のまわりを囲うこと。

これで他の植物が侵入しないようにする。

 

この2つの方法は、

試してみる価値はあるかと思う。

 

自生地の個体を増やすためには、

父島での増殖個体を植え戻すことも、

検討すべきであろう。

 

植え戻しは、

遺伝的なこと(遺伝的な差異)の気遣いも必要。

ただし、ここまで少なくなった種は、

それを言ってる場合でもないように思う。

 

 

 

参考

 

マルベリーレポート集

 

小笠原で見られる維管束植物(種子植物・シダ)

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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