「項羽と劉邦 (全3巻)」(司馬遼太郎)
目次
概要
1980年発行、
「項羽と劉邦 (全3巻)」(司馬遼太郎)。
『項羽と劉邦〔上〕』 司馬遼太郎 | 新潮社 (shinchosha.co.jp)
各巻400ページ以上(文庫)と長いので、
読むには根気がかなりいる。
全編、
ほとんど戦い(戦略・戦術・戦闘)に明け暮れる。
物語は秦・始皇帝の末期から始まり、
劉邦が項羽を下すところまで。
2000年以上も前の話。
項羽と劉邦は、秦朝末期、
別々の戦線で、秦を滅亡に導く。
その後は、項羽と劉邦の戦いとなる。
この戦いが、全編のうち半分ぐらいの分量。
そして、最後は劉邦が勝つ。
こういう歴史小説を読むと、
つくづく勝者とは運もあるのだと思う。
日本でも、信長、秀吉、家康、みなしかㇼ。
タイトル
小説雑誌で連載時は、
「漢の風、楚の雨」というタイトルだった。
それぞれの国の風土を特徴づけている。
漢が劉邦の国、楚が降雨の国である。
のち単行本から「項羽と劉邦」となった。
分かりやすすぎるタイトルである。
司馬作品のタイトルは、
テーマを象徴するようなものが多い。
しかし、
ストレートに人物名が出てくるものもいくつかある。
項羽と劉邦について
それぞれの出自の違い、性格の違いなどを浮き彫りに、
紆余曲折の人生を描いている。
それにプラスして
項羽と劉邦につき活躍する人物も描く。
人民や部下への対応にも、
両者の違いが浮き彫りにされている。
勝者である劉邦は前漢の初代皇帝(高祖)となる。
しかし物語は、項羽が亡くなるところで終わる。
参考:
司馬遼太郎 | 小笠原マルベリー (ogasawara-mulberry.net)
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