「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道 」(梯久美子)
2005年発行、
「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道」
(梯久美子)。
散るぞ悲しきとは、
栗林辞世3首のうちの1首。
「国の為 重きつとめを果し得で
矢弾尽き果て 散るぞ悲しき」から。
タイトルにある通り、
栗林忠道中将は硫黄島の戦いの指揮をとった人物。
本書は
硫黄島での栗林忠道氏に焦点を当てた作品。
軍人(総指揮官)としての栗林と、
家庭人(父親)としての栗林との両面が描かれる。
将兵や家族とのやりとりから、
栗林個人の人やなりをも十分表現されている。
本来、小笠原の司令部は父島にあった。
総指揮官としては父島にいるのが普通だろう。
そこを、
栗林は硫黄島につき、将兵を統率した。
「敢闘の誓」では、
六『・・・「ゲリラ」に依って敵を悩さん』。
まさにこの戦い方で米軍の被害も大きくなった。
本書は
戦闘におけるむごい場面がほとんど出てこない。
それゆえ、
硫黄島の戦いを知る入門書としても勧める。
目次
栗林忠道
栗林忠道中将は、1944年6月より、
第百九師団長として、硫黄島に就いた。
さらに7月からは、
小笠原兵団長となり指揮を執った。
(師団長兼任)
1945年3月25-26日に総攻撃し、亡くなった。
目次
プロローグ
第1章 出征
第2章 22㎢の荒野
第3章 作戦
第4章 覚悟
第5章 家族
第6章 米軍上陸
第7章 骨踏む島
第8章 兵士たちの手紙
第9章 戦闘
第10章 最期
エピローグ
参考:「・・・友軍は地下に在り」
「・・・敵は地上に在りて、友軍は地下に在り」
市丸少将の戦訓電報の電文にある言葉、
硫黄島の戦いでは
日本兵は洞窟陣地に潜み、長く戦った。
参考:図書
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