小笠原マルベリー

山中に残る調理場(流し台・かまどなど)跡


 

 

概要

 

夜明山と夜明平を結ぶ軍道沿いに残る調理場跡。

 

夜明山は

開戦初期から陸軍高射砲隊が配備されていました。

 

当時、夜明山陣地へは、

夜明山西側の斜面に軍道が作られていました。

車が一台通れるほどの道幅です。

(現在の歩道とは違うルート)

 

調理場跡はその軍道沿いです。

 

調理場は、

入口らしきところには数段の階段があります。

複数のかまどや流し台が残っています。

収納庫、重量計などもあります。

 

地面の様子を見ていても、基礎らしいものもないのですが、

建物はあったのでしょうね。

 

あたりには食器類・瓶も散在しています。

陸軍の軍用食器があるので、

陸軍の調理場であったのは間違いないかと思います。

 

近くの谷はダムのようになっていて、

コンクリートの貯水槽が設けられています。

このため水の確保も容易だったと思います。

 

その他に、

セメント、鉄線、厚い鉄板などの資材も残ります。

 

 

 

 

 

 

現地の様子

 

入口の階段

 

流し台

 

複数並ぶかまど

 

かまど近景

 

収納庫?

 

重量計(はかり)

 

単独のかまど

 

かまどの排気管

 

かまどはレンガづくりで、表面はモルタル塗りです。

 

かまどに接続されている陶製トラフは杉江製陶製

 

 

散在する食器・瓶類

 

陸軍の軍用食器

 

大量のビール瓶は一升瓶など

 

山中に残る330本以上の大日本ビール瓶

 

山中に残る「丸金醤油」一升瓶

 

山中に残る「三竕詰」瓶

 

 

軍道

 

沢をせき止めた貯水槽

 

水がらみの接続管?

 

セメント

 

鉄線

 

分厚い鉄板

 

鉄板で作った沢を渡すところ

 

 

 

 

 

見るには?

 

戦跡ツアーで訪ねます。

道路から15分ぐらいかかります。

 

厳密には指定ルート外ですが、

夜明山は指定ルートと利用の実態が違っていて、

曖昧に運用されています。

そのため、ここも利用可能と考え、時々通っています。

 

見たい方はリクエストして下さい。

 

戦跡ツアー

 

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    この記事を書いた人

    吉井 信秋

    大阪市旭区生まれ。 茨城県立水戸一高で硬式野球部所属。 北海道大学農学部林産学科(現・森林科学科)卒業。 某企業に就職、栃木県鹿沼市の研究所に配属される。 数年後、異動により東京勤務。さらに数年後、依願退職。 その後、小笠原・父島に移住。 島でいくつかの仕事を経験後、2000年独立開業。 小笠原で山歩き、森歩き、戦跡などの陸域専門ガイドを勤める。

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